ファックス

時代は前後するが、私が初めてファックスを目にしたのは、1978年か79年だ。
インドネシアで船積みを立ち会った貨物船の中で、オペレータ(無線技士)がニュース記事を見せてくれた。航路中に船に本社から無線でニュースが送られてくるのだそうだ。見ていると、テレックスくらいの大きな受信機から、ゆっくりゆっくり紙が流れて、文字が現れてくる。テレックスと違い、日本語の文字や絵が受信できる。これはすごい。 これからは、これが世界に広がるはずだ、とオペレータは言っていた。

10年程経って本当にそうなった。

脱サラした当初は、まだテレックス専用機が活躍していた。原稿を打つと、2センチ幅ほどの長いテープに5列(4列だったか)の穴が開いて出てくる。そのテープを所定の差し込み場所に挟んでから、テレックスを海外の相手につなげる。接続後、そのテープを流すと、先ほど作った原稿がそのまま相手に流れてゆく。

脱サラ2年目にはテレックスの機械が小さくなり、原稿をパソコンで打てるようになった。ゴミになる穴の開いたテープは不要になり、画面上で文章を作成・修正できる。これは便利と喜んでいる間にファックスが出回ってきた。数年の間にほとんどの相手がファックスを導入し、1990年頃にはテレックスは全く使わなくなっていたと思う。

そのファックスも、今ではただのレガシーになろうとしている。あれから40年くらいしか経っていないのに。オペレータさんはまだお達者だろうか。

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