大学3年か4年の時のこと。少々家に余裕のあるS君が多機能電卓を授業に持ち込んできた。カシオかシャープだったと思うがはっきりと記憶はない。7万円くらいした、と言っていたように思う。カシオミニからわずか数年で、こんな高機能なものが出てくるとは。必死に練習して、漸く使えるようになった計算尺が、無用の長物になってしまった。そのまま、ほとんど使うことなく40年が過ぎたが、捨てることができずに、部屋の棚に鎮座している。
月: 2016年11月
カシオミニ登場
私とコンピュータとの関わりを時代順に書き留めておくことにする。
まずは電卓から。65年前のこと。
若い人には想像出来ないかもしれない。私の子供の頃は計算と言えばソロバン。多くの子供がソロバン塾に通って最低3級程度はとっておくというのが普通だったように思う。それが、私が大学1年の頃、カシオミニという卓上計算機(電卓)が売り出された。「答え一発!カシオ~ミニ」というテレビの大々的宣伝をよく覚えている。今なら数百円の計算機でカバーできる機能しかない代物だが、そのデビューは衝撃的だった。高価で購入できなかったが、あれが私の最初の電子計算機との出会いだ。西新宿に、漸く京王プラザホテルが完成し、他に2-3の高層ビルが建設中だった。中央線で新宿に行く度に、車内から、にょきにょき上に伸びるその姿をみるのが楽しみだった記憶がある。(計算機などなくとも、あのくらいのビルはちゃんと造れる)